家事按分のやり方と割合の決め方|自宅兼事務所の家賃・光熱費・通信費
最終更新:2026年08月24日
自宅で仕事をしていると、家賃・電気代・通信費は、生活と仕事の両方に使われています。このうち仕事に使った分だけを経費にすることを家事按分といいます。
青色申告と白色申告の違い
所得税基本通達では、家事関連費について次のように扱われています。
- 原則:業務の遂行上必要であることが明らかで、その部分を区分できる場合に経費にできる
- 青色申告者:使用時間の割合その他の合理的な基準で区分したことが明らかであれば経費にできる、という緩和された定めがあります
「白色は50%を超えないと経費にできない」という説明を見かけることがありますが、これは正確ではありません。合理的に区分できるのであれば、白色でも按分は可能です。ただし青色のほうが認められやすい書きぶりになっているのは事実なので、按分する項目が多い方は青色申告をおすすめします。
項目別の割合の決め方
| 項目 | 基準 | 目安 |
|---|---|---|
| 家賃 | 仕事に使う床面積 ÷ 全体の床面積 | 20〜30% |
| 電気代 | 面積比、または使用時間比 | 20〜40% |
| 通信費(ネット) | 使用時間比 | 30〜50% |
| 携帯電話 | 通話・通信の使用割合 | 30〜70% |
| ガソリン代 | 走行距離比、または使用日数比 | 実績による |
| 水道代 | 原則として経費になりにくい | 0%が無難 |
水道代は、飲食業などを除けば仕事との関係を説明しにくいため、入れないほうが無難です。
面積で決める場合の例
2LDK・60㎡の住居で、6畳(約10㎡)の部屋を仕事部屋にしている場合。
10㎡ ÷ 60㎡ = 16.7%。月10万円の家賃なら、月16,700円、年間約20万円が経費になります。
時間で決める場合の例
週5日、1日8時間仕事をしている場合。
(8時間 × 5日) ÷ (24時間 × 7日) = 23.8%。ただし寝ている時間まで分母に入れるのが妥当かは議論があるため、「起きている時間のうち」で計算する考え方もあります。どちらでも構いませんが、一度決めた基準は毎年同じにしてください。
根拠を残しておく
税務調査で聞かれるのは金額そのものより、「なぜその割合なのか」です。次のものを残しておけば十分です。
- 間取り図に、仕事に使っている部分を書き込んだもの
- 面積や時間の計算メモ(紙1枚で構いません)
- 賃貸契約書のコピー
作り込んだ資料は要りません。聞かれたときに同じ説明ができることのほうが大切です。
やってはいけないこと
- 持ち家の住宅ローン返済額を経費にする:元本部分は経費になりません。減価償却と借入利息は対象になり得ますが、住宅ローン控除との関係もあるため税理士に相談してください
- 毎年割合を変える:合理的な理由なく変えると、恣意的だと見られます
- キリのよすぎる数字にする:「ちょうど50%」は根拠を聞かれやすくなります。計算した結果として出た数字を使ってください
仕訳の書き方
方法は2つあります。
- 都度按分:毎月、経費部分だけを計上する。手間はかかるが正確
- 期末に一括按分:1年分をいったん全額計上し、決算で家事分を「事業主貸」に振り替える
実務では2番が多く使われます。仕訳は次のようになります。
事業主貸 833,000 / 地代家賃 833,000(家賃120万円のうち事業分16.7%=約20万円を残す場合)
ReceiptCSV は、レシートの写真をドラッグするだけで、日付・支払先・金額・消費税率・インボイス登録番号を読み取り、freee/マネーフォワード/弥生会計にそのまま取り込めるCSVを作ります。会員登録なし・月10枚まで無料です。
経費のレシートをまとめて処理する