交際費と会議費の分け方|1人1万円基準は2024年から変わりました
最終更新:2026年08月24日
取引先との飲食代を、交際費にするか会議費にするか。この判断は法人にとっては税額に直結します。基準が最近変わったので、古い情報のまま処理していないか確認してください。
基準は5,000円から1万円になりました
令和6年度税制改正により、2024年(令和6年)4月1日以後に支出する飲食費から、1人あたりの金額基準が5,000円以下 → 1万円以下に引き上げられました。
1人あたり1万円以下の飲食費は、交際費等から除外され、全額を損金にできます。実務上は会議費などの科目で処理します。
そもそも、なぜ分けるのか
法人の交際費には損金にできる上限があります。
| 会社の規模 | 交際費の損金算入 |
|---|---|
| 資本金1億円以下(中小法人) | 年800万円まで、または接待飲食費の50% のいずれか有利なほう |
| 資本金1億円超100億円以下 | 接待飲食費の50%まで |
| 資本金100億円超 | 全額が損金になりません |
会議費はこの上限とは無関係で、全額が損金です。だから分ける意味があります。
個人事業主は気にしなくてよい
ここが誤解されやすいところです。個人事業主には交際費の損金不算入制度がありません。事業に必要な支出であれば、金額の上限なく経費にできます。
ですので、個人事業主が1万円基準を気にする必要はありません。ただし「事業に必要だったか」の説明は求められるので、誰と何のために行ったかは記録しておいてください。
1万円基準を使うための書類要件
金額が1万円以下であれば自動的に会議費になる、というわけではありません。次の項目を記録した書類の保存が条件です。
- 飲食などをした年月日
- 参加した取引先等の氏名または名称と、その関係(例:〇〇株式会社 山田様 得意先)
- 参加した人数
- 金額と、飲食店の名称・所在地
3と2が抜けやすい項目です。レシートの裏に手書きで足しておけば足ります。専用の様式は必要ありません。
1人あたりの計算方法
「合計金額 ÷ 参加人数」で判定します。社内の人も人数に含めます。
例:得意先2名、自社3名、合計5名で48,000円 → 48,000 ÷ 5 = 9,600円。1万円以下なので会議費として全額損金。
例:得意先1名、自社1名、合計2名で25,000円 → 25,000 ÷ 2 = 12,500円。1万円を超えるので交際費。
会議費にならないもの
- 社内の人だけの飲食:金額にかかわらず交際費、または福利厚生費・給与になります。1万円基準は社外の人が参加した飲食費が対象です
- ゴルフ・観劇・旅行:飲食費ではないので、金額にかかわらず交際費です
- 手土産・お中元:飲食費ではないので交際費です(贈答品)
- 全社員参加の忘年会:一定の条件を満たせば福利厚生費になります
迷ったときの考え方
税務調査で問題になるのは、金額の判定よりも記録が無いことです。レシートだけがあって、誰と行ったかわからない飲食費は、説明できないまま否認されることがあります。
その場で裏に「〇〇商事・田中様/打合せ/3名」と書く。この10秒が、あとの数万円を守ります。
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