電子帳簿保存法の対応チェックリスト|個人事業主・小さな会社がやることだけ
最終更新:2026年08月24日
電子帳簿保存法は説明が長くて分かりにくい法律ですが、小さな事業者が必ず対応しなければならない部分はごく一部です。まずそこを切り分けます。
3つの区分のうち、義務は1つだけ
| 区分 | 内容 | 義務か |
|---|---|---|
| 電子帳簿等保存 | 会計ソフトで作った帳簿をデータで保存 | 任意 |
| スキャナ保存 | 紙のレシートをスキャンしてデータで保存し、紙を捨てる | 任意 |
| 電子取引データ保存 | メールやWebで受け取った請求書・領収書をデータのまま保存 | 義務 |
やらなければいけないのは3番目だけです。紙で受け取ったレシートは、これまでどおり紙で保存して構いません。
チェック1:自分に電子取引があるか
次のどれかに当てはまれば、電子取引があります。ほぼ全員が当てはまります。
- Amazon・楽天などネット通販で買い物をする
- 請求書や領収書をPDFでメール受信する
- クレジットカードの利用明細をWebで見ている
- 電子契約サービスで契約書を交わす
- ETCやモバイルSuicaの利用履歴を使う
チェック2:データのまま保存しているか
印刷して紙で保存するのは、原則として認められません。受け取ったPDFやスクリーンショットを、ファイルとして残してください。
保存場所はパソコンのフォルダで構いません。クラウドストレージ(Googleドライブ、OneDriveなど)を使えばバックアップも兼ねられます。専用システムは不要です。
チェック3:検索できる状態か
日付・金額・取引先の3つで探せる必要があります。もっとも簡単なのはファイル名を統一する方法です。
20260824_〇〇商事_55000.pdf
この形で「年月日_取引先_金額」と付けておけば、フォルダの検索窓で探せます。エクセルで索引表を作る方法もありますが、ファイル名だけで足りることがほとんどです。
検索要件が免除される場合
次のどちらかに当てはまれば、検索できる状態にしていなくても構いません。
- 判定期間の売上高が5,000万円以下で、税務調査のときにデータを提出できる
- データを印刷した書面を日付・取引先ごとに整理してあり、かつデータの提出にも応じられる
多くの個人事業主はここに当てはまります。とはいえファイル名を揃えるのは自分のためにもなるので、やっておいて損はありません。
チェック4:改ざんを防ぐしくみがあるか
データが後から書き換えられないことを示す必要があります。次の4つのうちどれか1つで足ります。
- タイムスタンプが付いたデータを受け取る
- 受け取ったあと速やかにタイムスタンプを付ける
- 訂正・削除の履歴が残るシステム、または訂正・削除ができないシステムを使う
- 訂正・削除の防止に関する事務処理規程を備え付けて、そのとおり運用する
1〜3は費用がかかります。4なら紙1枚で済みます。事務処理規程 作成ツールで、名前と日付を入れるだけで無料で作れます。税務署への提出は不要で、手元に置いておくだけです。
チェック5:それでも対応できない場合
「相当の理由」があってどうしても要件を満たせない場合の猶予措置があります。税務調査のときにデータのダウンロードの求めに応じられ、かつ印刷した書面を提示できるなら、保存要件を満たしていなくても認められます。
ただし注意点があります。この猶予措置は保存の要件を緩めるだけで、データを保存する義務そのものは消えません。「印刷したから元データは消してよい」ということにはならないので、そこだけは押さえてください。
まとめ:最短の対応
- フォルダを1つ作る(例:「2026年_電子取引」)
- メールやWebで受け取った請求書・領収書のPDFを、そこに入れる
- ファイル名を「日付_取引先_金額」で揃える
- 事務処理規程を1枚作って印刷し、机の引き出しに入れる
これで完了です。費用は0円、作業は初回30分ほどです。
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