領収書の保存期間は何年?紙を捨ててよい条件と電子帳簿保存法【2026年版】
最終更新:2026年08月20日
領収書は何年取っておく必要があるのか。スキャンしたら紙は捨てていいのか。ここを正しく押さえておくと、書類の山から解放されます。
保存期間の一覧
| 区分 | 保存期間 | 起算点 |
|---|---|---|
| 個人事業主(青色申告) | 7年 | 確定申告期限の翌日から |
| 個人事業主(青色・前々年の所得300万円以下) | 5年 | 同上 |
| 個人事業主(白色申告) | 5年 | 同上 |
| 法人 | 7年 | 確定申告期限の翌日から |
| 法人(欠損金が出た事業年度) | 10年 | 同上 |
| 消費税の課税事業者 | 7年 | 同上 |
起算点が「取引日」ではなく「申告期限の翌日」である点に注意してください。個人事業主の場合、2026年分の領収書は2027年3月15日の翌日から7年なので、実質的には8年近く手元に置くことになります。
白色申告なら5年でよいのですが、消費税の課税事業者であれば7年必要です。判断が面倒なら、全部7年と決めてしまうのが実務的です。
スキャンして紙を捨てられるか
結論から言うと、要件を満たせば捨てられます(電子帳簿保存法のスキャナ保存)。ただし要件があります。
スキャナ保存の主な要件
- 解像度:200dpi以上
- カラー:赤・緑・青それぞれ256階調以上(一般的なカラースキャン・スマホ撮影でOK)
- タイムスタンプ:一定期間内に付与する。ただし、訂正・削除の履歴が残るシステム、または訂正・削除ができないシステムを使う場合は不要
- 検索機能:取引年月日・取引金額・取引先で検索できること
- 見読可能性:ディスプレイとプリンタを備え、すぐに見られること
要件の中でつまずきやすいのが検索機能です。スキャンした画像をフォルダに放り込んだだけでは要件を満たしません。ファイル名を「20260301_コーナン_15810.pdf」のように「日付_取引先_金額」の形にそろえておくと、この要件を満たせるとされています。
なお、スキャナ保存はあくまで任意の制度です。やらなければならないものではありません。紙のまま箱に入れて保存する運用も、まったく問題ありません。
これは義務:電子取引データの保存
混同されがちですが、スキャナ保存が任意なのに対し、電子取引データの電子保存は義務です。2024年1月から本格適用されています。
電子取引とは、次のように最初から電子データでやり取りしたものです。
- メールに添付されて届いた請求書PDF
- Amazonや楽天など、サイトからダウンロードした領収書
- クレジットカードの利用明細データ
- ETCの利用証明書
- 電子契約書
これらは印刷して紙で保存するだけでは不可で、電子データのまま保存する必要があります。保存の際には次の条件を満たします。
- 改ざん防止の措置(タイムスタンプ、訂正削除履歴の残るシステム、または事務処理規程を定めて運用する)
- 日付・金額・取引先で検索できること
- ディスプレイ・プリンタで見られること
小規模な事業者にとって現実的なのは、事務処理規程を作る方法です。国税庁がひな形を公開しているので、それをダウンロードして自分の事業名を入れるだけで対応できます。追加のシステムは要りません。
検索要件が免除される場合
次のいずれかに当てはまる場合、検索要件は不要になります。
- 基準期間(個人事業主なら2年前)の売上高が5,000万円以下で、税務調査時にデータをダウンロードして提示できる
- 電子取引データを印刷した書面を、日付・取引先ごとに整理して提示できる状態にしてあり、かつデータのダウンロードに応じられる
多くの個人事業主はここに当てはまります。とはいえ、フォルダ分けとファイル名の統一はやっておいたほうが、自分のためになります。
実務的なおすすめの運用
- 紙のレシート:月ごとに封筒に入れて7年保管。あわせて写真を撮ってデータ化し、記帳に使う
- メールやサイトで受け取った電子データ:年ごと・月ごとのフォルダに、「日付_取引先_金額」のファイル名で保存
- 事務処理規程:国税庁のひな形を1枚印刷して保管しておく
- クラウドストレージに置いておけば、バックアップも兼ねられます
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レシートを撮ってデータ化するこの記事は一般的な情報の整理であり、個別の税務判断ではありません。制度の適用にあたっては顧問税理士または所轄の税務署にご確認ください。