領収書をなくした・もらえないときの経費処理【出金伝票の書き方つき】
最終更新:2026年08月20日
領収書がなくても、事業のために支払った事実が確認できれば経費にできます。ただし、所得税・法人税の話と、消費税(仕入税額控除)の話は分けて考える必要があります。
そもそも領収書が出ない支出
- 電車・バスの運賃(ICカード利用)
- 自動販売機での購入
- 香典・お祝い金などの慶弔費
- 割り勘で払った飲食代
- コインパーキング(機械によっては領収書が出ない)
これらは出金伝票を作って記録に残します。
出金伝票の書き方
市販の出金伝票(100円ショップでも買えます)か、Excelで作った表でも構いません。次の5つを書きます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 支払日 | 2026年3月1日 |
| 支払先 | 東京メトロ |
| 勘定科目 | 旅費交通費 |
| 金額 | 420円 |
| 内容(摘要) | 渋谷→大手町 ○○商事 打合せのため |
ポイントは「誰と」「何のために」を具体的に書くことです。「交通費」とだけ書いてあるものより、「◯◯商事との打合せのため」と書いてあるほうが、事業関連性の説明がつきます。
領収書を紛失した場合
支払った事実を示す代わりの資料を残します。
- クレジットカードの利用明細:日付・金額・店名が載っています
- 銀行口座の入出金明細
- 注文確認メールや納品書
- 再発行を依頼する:店舗によっては応じてもらえます
これらに加えて、何を買ったのかをメモに残しておけば、経費として説明できます。
消費税では扱いが違う
ここが混同されやすいところです。
| 領収書がない場合 | |
|---|---|
| 所得税・法人税の経費 | できる(支払いの事実と事業関連性が説明できれば) |
| 消費税の仕入税額控除 | 原則できない(インボイスの保存が要件) |
ただし消費税には例外があり、次の場合は帳簿の保存だけで控除が認められます。
- 3万円未満の公共交通機関(電車・バス・船)の運賃
- 自動販売機・自動サービス機からの3万円未満の購入
- 郵便切手を対価とする郵便サービス
- 入場券などが回収されるもの
- 少額特例:前々年の課税売上高が1億円以下なら、税込1万円未満の課税仕入れはインボイス不要(2029年9月30日まで)
タクシー代は公共交通機関特例の対象外なので、領収書(インボイス)が必要です。忘れずに受け取ってください。
やってはいけないこと
- 架空の支出を計上する:これは経費の水増しであり、重加算税の対象になります
- プライベートの支出を混ぜる:家族との食事を「会議費」にするなど
- 金額を書き換える:改ざんは論外です
出金伝票は便利な仕組みですが、あくまで実際に払ったものを記録するためのものです。数が異常に多いと、税務調査で重点的に見られます。
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